【50代から始める】前屈がつらい体でもラクに動けるヨガ

「前屈ができないんです」
「体が硬くて、膝が伸びません」
そんなふうに、前屈への苦手意識をもっている方はとても多くいらっしゃいます。

とくに50代以降は、筋肉の硬さだけでなく、
姿勢や日々の疲れ、呼吸の浅さなど、いくつもの要因が重なって
「倒れない」「つらい」「痛い」と感じてしまうことも。

でも実は、前屈は“できる・できない”で測るポーズではありません。

無理に倒れることよりも、
足裏で台地を踏み、お腹と太ももを近づけ、呼吸を通していく。
そんな“順序と感覚”を大切にした前屈をお伝えしています。

このブログでは、
✔ 前屈がつらくなる原因
✔ 腰痛を避ける体の使い方
✔ 呼吸とつながるステップ

をやさしく解説しながら、
体と心の両方が“やわらかくなっていく”前屈の時間をご紹介します。体が硬くても、呼吸が浅くても、大丈夫。
今日の自分を感じることから、やさしいヨガを始めてみませんか?

🗂目次

  1. はじめに|「前屈ができない…」それでも大丈夫です
  2. 前屈がつらくなる原因|ハムストリングだけじゃない?
  3. 前屈は“筋トレ”ではなく“順序と感覚”のポーズ
  4. 感じる前屈ステップ|座っても立ってもOK
  5. 前屈が深まると、心もやわらかくなる理由
  6. 伸ばすのは“筋肉と気づき”の両方
  7. まとめ|前屈ひとつで、自分の体と心にやさしくなれる

【1. はじめに|「前屈ができない…」それでも大丈夫です】

前屈が苦手で…」「体が硬くて、まったく倒れません」

レッスンに来られる方から、よくこんなお声をいただきます。
そしてきまって「恥ずかしいです」と小さな声でおっしゃるのです。

でも私は、そんな風に“自分の今”に気づけている方こそ、
ヨガをとても深く受け取れる方なんだと感じています。

実は、私自身も最初は前屈がとても苦手でした。
「腰から折るように倒れて、できるだけ両手をマットに…」
そんなふうに、形にとらわれていたんです。

お腹と腿がくっつくことなんて、考えてもいませんでした。

けれど、少しずつ練習を重ねる中で気づいたのは──
前屈は“ただ倒す”のではなく、“伸ばす準備”を整えることから始まるということ。

前屈は、筋肉を順序立てて伸ばす動きです。
特に、もも裏(ハムストリング)や腰回りは、緊張していたらなかなか伸びてくれません。

だからこそ、ポーズの形を追う前に、
「いま、自分の体はどこがどう感じているのか?」をていねいに見ていくこと。
そこに意識を向けることで、体も少しずつ、呼吸とともに開いていきます。

感じながら、整えながら、順番に筋肉を伸ばしていく──
それが、私が日々レッスンでお伝えしている“感じる前屈”です。

このブログでは、体が硬くても、前屈がつらくても大丈夫なように、
前屈で関わる筋肉・呼吸・使い方の順番をやさしく解説しながら、
「今の自分を大切にしながら、前屈を深めていく方法」をご紹介します🌿

2. 前屈がつらくなる原因|ハムストリングだけじゃない?

「前屈が苦手=もも裏が硬い」と思っていませんか?

もちろん、ハムストリング(太ももの裏側の筋肉)の柔軟性は、前屈を深めるうえで大切な要素のひとつです。
でも実は、それだけではありません。

「なんとなく倒れにくい」「背中がつらい」「腰がひっぱられる」
そう感じるとき、体の他の部分が関係していることが多いんです。

ここでは、前屈がつらく感じるときに見直したい4つのポイントをご紹介します。


🦵1. ハムストリングの硬さ

まずは、基本中の基本ともいえる「もも裏=ハムストリング」の硬さ。

この筋肉が硬くなっていると、骨盤が前に傾きにくくなり、
前屈しようとしたときに、腰や背中ばかりが引っ張られてしまいます。

特に、座りっぱなしの時間が長い方や、運動習慣が少ない方は、
この筋肉がぎゅっと縮こまっている状態が続いているかもしれません。

▶️まずは膝を軽く曲げてもOKなので、無理に伸ばそうとせず、 じんわりと伸びる感覚を味わうことから始めてみましょう。


🧍‍♀️2. 骨盤の角度と背骨のかたさ

前屈の動きの起点は、実は“骨盤”です。

骨盤が前に傾くことで、背骨が連動して前に倒れていきます。 逆に骨盤が後ろに倒れたままだと、上半身を無理に丸めるような形になり、 腰に負担がかかってしまうのです。

また、背骨まわりの筋肉が硬くなると、深い前屈がしにくくなります。

▶️あぐらをかいたときに「腰が立たない」「背中が丸まる」という方は、
 この骨盤や背骨を見直すと変化が出やすくなります。


🧘‍♀️3. 肩・首まわりの緊張

「前屈なのに肩や首?」と思われるかもしれませんが、 実はとても関係があります。

私たちは、頭を下げる動作に緊張を感じやすく、 前屈のときに首や肩に余計な力が入りやすいのです。

呼吸が止まりがちだったり、肩がすくんでいたりすると、 全身の緊張が高まり、前屈も深まりません。

▶️前屈の前に、ひと呼吸して肩をストンと落としてみてください。 たったそれだけで、ポーズの入り方が変わることもあります。


💭4. 呼吸と自律神経の影響

緊張、不安、焦り──そうした心の状態も、前屈に大きく関わります。

なぜなら、心がこわばっているとき、体も自然と縮こまってしまうから。
前屈は、体を内側に折りたたむ動きです。 この「内へ向かう」動作は、呼吸や心の状態にも大きく影響を受けます。

緊張していたり、不安を抱えていたりすると、 呼吸が浅くなって体もこわばり、前屈がつらく感じられることがあります。

▶️「今日はなんだか倒れにくいな」と感じたら、 体だけでなく、心のコンディションにもやさしく目を向けてみてください。


🍃だからこそ、「感じながら伸ばす」ことが大切

前屈がつらいのは、筋肉がかたいからだけじゃない。
呼吸の浅さ、姿勢のくせ、体の使い方──
いろんな“今の自分”がそこに表れているのです。

前屈でつらさを感じたときは、
「まだ硬いからだめだ」と判断するのではなく、
「今、自分の体は何を伝えてくれているんだろう?」と見つめてみる。

そうして“感じながら、順番に整えて、伸ばしていく”ことが、
前屈を深めていくいちばんの近道です。


次の章では、そんな“順番”と“感覚”を大切にした前屈の考え方をお伝えします。
ただ倒すのではなく、呼吸とともに「内側から伸びる」前屈とはどういうものなのか──
やさしく深めていきましょう🌿

3. 前屈は“筋トレ”ではなく“順序と感覚”のポーズ

「前屈=体のやわらかさを試されるポーズ」 そんなイメージを持っていませんか?

ヨガの前屈は、ただ前に倒れることを目的とした動きではありません。 体の状態を感じながら、順序立てて整えていく。 それによって、呼吸が通り、筋肉が自然とゆるみ、無理のない伸びが生まれます。

前屈を深めるために必要なのは、筋トレ的な“頑張り”ではなく、
**「どの筋肉を、どんな順番で、どう使って伸ばすか」**を
ていねいに感じ取りながら動くことなんです。

ここでは、前屈に必要な“順序”と“感覚”を、3つの視点から見ていきましょう。


🔹前屈は“倒れる”ではなく、“折りたたむ”

前屈というと、「体を前に倒す」イメージが強いかもしれません。
でも、ヨガでは**体を“折りたたむ”**という感覚が近いです。

特に大切なのは、骨盤を前に傾けていく動き
ここが意識できると、背中を丸めるのではなく、 股関節から体を折るように動けるようになります。

▶️まずは「お腹と太ももをくっつける」ことを目指してみましょう。 膝は曲がっていてOK。深く折りたためる感覚を育てることが、前屈の第一歩になります。

 「膝を伸ばすのは、最後でいい」と思えるだけで、体も心もふっと緩んでくるんです。


🔹筋肉は“順番”に伸ばすから、無理がない

前屈に関わる筋肉は、一度に全部を伸ばす必要はありません。
足裏、もも裏、腰、背中、首… それぞれの筋肉を、順番にゆるめながら伸ばしていくことが大切です。

  1. 足裏でマットを押して、地面を感じる
  2. 膝をゆるめたまま、お尻を後ろに引きながら、お腹と腿をくっつける
  3. 首・肩の力を抜いて、上半身を脱力
  4. 呼吸を通しながら、骨盤と足・お腹で引き合いを感じる
  5. 体が準備できたら、ゆっくりと膝裏を伸ばしていく

この順序で動くことで、無理なく、そして“自分の体に合った”前屈が育っていきます。


🔹「感じること」で、呼吸と筋肉がゆるむ

体を無理に引っ張っても、筋肉は防御反応でかたくなります。

でも、呼吸を通しながら「今、自分の体はどう感じている?」と問いかけていくと、 筋肉は自然とゆるみ、前屈も深まっていきます。
呼吸とともに、いかに力を抜いていけるかがカギになります。

特に50代以降は、筋肉だけでなく心にも“緊張のクセ”が残りやすくなります。
 ▶️前屈が“深くなる”のではなく、“通るようになる”

そんな感覚を育てるためにも、感覚を観察しながら、ゆっくり動いてみてください。


💬マミの体験から

私自身、以前は「とにかく手をマットに」「膝を伸ばさなきゃ」とがんばっていました。
でも、足裏でしっかり台地を踏んで、お腹と腿をくっつける。
そこから、呼吸を通して筋肉の奥を感じていく──

その流れを大切にするようになってから、
前屈が“できる・できない”ではなく、
「今日の自分の体と話している」ような時間に変わっていきました。


次の章では、この“順序と感覚”を実際に体験できる
マミヨガ式・前屈ステップを紹介します。
座っても、立ってもできるやさしい方法ですので、ぜひ一緒にやってみましょう🌿

4. マミヨガ式・感じる前屈ステップ|座っても立ってもOK

「前屈を深めたいけど、どこから始めればいいのかわからない」
「頑張っても膝が伸びない」「痛いところが先に気になる」──

そんな方にこそおすすめなのが、“順番に感じる”マミヨガ式前屈ステップです。

大切なのは、「倒そう」とすることではなく、
**“今の体がどんな状態かを感じながら、少しずつスペースを広げていく”**こと。

今回は、座っても立ってもできる方法をそれぞれご紹介しますので、
ご自身の体調や気分に合わせて、取り組みやすい方から試してみてくださいね🌿


🪑ステップ1|椅子に座って「折りたたむ感覚」を育てる

まずは椅子に座ったままでできる、やさしい前屈から。

🔸やり方

  1. 背筋を伸ばして、椅子に浅く腰掛けます。両足は床にしっかりとつけて、足裏で台地を踏むような感覚を持ちましょう。
  2. 膝の上に手を置き、吸う息で背骨を長く。
  3. 吐く息で、お尻を後ろに引くようにしながら、お腹と太ももをくっつけていきます。
  4. 膝は曲げたままでOK。背中や首を丸める前に、“折りたたむ”動きを意識してください。
  5. 頭をだらんと下げて、首・肩の力をふっと抜きます。
  6. 呼吸を繰り返しながら、太ももとお腹のつながり、背骨の伸びを感じましょう。

🔸ポイント

  • 骨盤を前に倒す感覚がわかりやすく、安全です。
  • 体を“折りたたむ”練習にぴったり。
  • 仕事の合間や、立位がつらい日にも取り入れやすい方法です。

🧍‍♀️ステップ2|立位で「足裏から引き上げる」前屈

次に、マミヨガでいつも実践している立位の前屈ステップです。
体の土台である**足裏の力と、体の内側の“引き合い”**を意識することで、
前屈がただの“倒す動き”から、“通る動き”へと変わっていきます。

🔸やり方

  1. 足を腰幅に開いて立ち、足の裏でマットをしっかり踏みしめます。
     かかと、親指・小指の付け根の3点で床を感じて。
  2. 吸う息で背骨を伸ばし、吐く息でお尻を後ろに引きながら、
     お腹と太ももを先にくっつけていきます。
  3. 膝は曲げたままでOK。お尻を後ろに引き続けるのがポイントです。
  4. 首と肩の力を抜いて、頭をだらんと下げます。
     ▶️ ここで初めて「脱力」が前屈に加わります。
  5. 呼吸が深まってきたら、足裏で台地を踏み、エネルギーを足の付け根に引き込むように意識して
     少しずつ膝裏を伸ばしていきます。
  6. 骨盤は上へ、頭は下へ。お腹と足の“引き合い”を感じてください。

🧘‍♀️どちらにも共通する大切なこと

  • 膝は最初から伸ばさなくていい
     ▶「まずお腹と腿をくっつける」ことで、安心と安定が生まれます。
  • 呼吸を止めないこと
     ▶呼吸が通ることで、筋肉がゆるみ、動きが“外側”から“内側”へ変わります。
  • 脱力の時間をつくること
     ▶首・肩・顔まわりの力が抜けると、体全体がほぐれていきます。

💬マミの声|「前屈できない日」も意味がある

私も、すべての日に前屈が深まるわけではありません。
「今日は、昨日より伸びないな」
「呼吸が入りにくいな」──そんな日もあります。

でも、それに気づけること自体がヨガの時間なんですよね。

その気づきをもとに、呼吸を送り、順序を意識し、体と対話するように動いていく。
その繰り返しが、少しずつ、自分の中に“伸びていけるスペース”を育ててくれます。


🌿おすすめの取り入れ方

  • 朝の目覚めに「椅子で前屈」→ 呼吸を通して体を起こす
  • 夜のクールダウンに「立位で前屈」→ 一日の緊張をリリース
  • ヨガのレッスン前に「感覚を起こす準備」としても◎

次の章では、前屈と心の関係について深めていきます。
「できない」「伸びない」と向き合うことで見えてくる、
“心と体のつながり”──ぜひ味わっていただきたい時間です。

5. 前屈が深まると、心もやわらかくなる理由

ヨガのレッスンをしていて感じるのは、
前屈というポーズは、体の柔軟性だけでなく、心の在り方までも映し出してくれるということです。

「もっと倒れなきゃ」
「うまくできないとダメ」
そんなふうに、前屈の途中で心がザワザワしてくること、ありませんか?

そのザワつきに気づいたときが、“変わりはじめ”のサイン。
前屈が深まると、いつの間にか──
心まで、ふっと軽くなっていることに気づく瞬間があるんです。


🍃“できない”からこそ気づける、自分の中の力み

前屈は、体を下へ、内側へと閉じていく動き。
そのため、無意識に力みやこわばりが表れやすいポーズでもあります。

  • 呼吸を止めていた
  • 首や肩にギュッと力が入っていた
  • もっとやらなきゃ、と焦っていた

そんな**「無意識のがんばり」**が、前屈の中で浮かび上がってくる。
だからこそ、体の使い方と向き合うことが、心の力みをほどくヒントにもなるのだと思います。


🧘‍♀️前屈は、自分の内側を“静かに見つめる”ポーズ

頭を下にし、視線を自然と内側に向けていく前屈。
このポーズには、呼吸を深め、心を落ち着かせる効果があります。

外に向きがちな意識を、自分の内側にそっと戻すような時間。
それはまるで、静かな場所で、自分と会話をするような感覚です。

大きく何かを変えるのではなく、
「今、ここにいる自分を感じる」──そんなささやかな感覚が、前屈の中にはあります。


💬マミの声|「呼吸とのつながり、力みからの解放」

私にとって前屈は、“できる・できない”ではなく、
呼吸とつながって、力を抜いていくことを教えてくれたポーズです。

最初の頃は「とにかく手をマットに」「膝を伸ばさなきゃ」と思っていました。
でも、足裏で台地を踏み、お腹と腿を近づけて、呼吸を通す。
首や肩の力をふっと抜いてみたら──
体の中に“余白”が生まれ、そこに呼吸が入り始めたんです。

それが、私にとっての**“感じる前屈”の原点**になりました。


⚠️腰から倒していませんか?|前屈と腰痛の関係

実は、私自身も腰痛があります。
だからこそ、前屈で**「腰を使ってしまう怖さ」**も知っています。

前屈で腰が痛くなる方の多くは、腰から折り曲げてしまっているケースがほとんど。
私もかつてそうでした。

でも、前屈は本来、足で台地を踏み、お腹と腿で支え合い、腰を守るポーズなんです。

  • 膝は曲げてOK
  • まずお腹と太ももをくっつける
  • 腰は“使う”のではなく“守る”
     

このように組み立てていくことで、腰への負担をぐっと減らすことができます。

「前屈=腰が痛いポーズ」ではなく、
前屈=腰を休ませ、整えるポーズになっていく。

 体の“支え方”を見直すきっかけにしてみてください。
前屈=腰を休ませ、整えるポーズになっていくと実感しています。


🌿「体を伸ばすこと」は、「自分にスペースを与えること」

体が伸びると、呼吸が深まり、
呼吸が深まると、心にもスペースが生まれます。

前屈というポーズは、見た目の完成形を目指すものではありません。
“今ここにいる自分”を受け止めながら、少しずつスペースを広げていく──
そのプロセスが、体にも心にもやさしく効いていくのだと感じています。


次の章では、マミヨガでお伝えしている考え方──
「伸ばすのは、筋肉だけじゃなく“気づき”でもある」という視点から、
体と心を育てる前屈について、さらに深く掘り下げていきます🌿

6. マミヨガで伝えていること|伸ばすのは“筋肉と気づき”の両方

ヨガにおいて「柔らかくなる」ことは、ただ筋肉が伸びるという意味ではありません。
マミヨガでは、体の可動域を広げていくと同時に、“気づける感覚”を育てていくことを、とても大切にしています。

前屈の中で感じられるちょっとした違和感、呼吸の入り方、左右差──
それらはすべて、今の体の状態を教えてくれるサインです。

「もっと伸ばそう」ではなく、
「今どこがどんなふうに感じている?」と問いかける。
その繰り返しが、体にも心にもやさしく効いていきます。


🧘‍♀️マミヨガが大切にしている“順序”のある伸ばし方

前屈において、無理なく筋肉を伸ばしていくには“順序”が欠かせません。
マミヨガでは、以下のような流れを意識しています。

  1. 足裏で台地を踏む
     └ 体の土台が安定すると、動き全体が穏やかになります。
  2. 膝を曲げたまま、お腹と腿を近づける
     └ ここで支える力が生まれ、腰を守ることができます。
  3. 肩・首の力を抜く
     └ 脱力が加わると、呼吸が深まり、緊張していた筋肉がゆるみはじめます。
  4. 骨盤と足・お腹の“引き合い”を感じながら、必要な筋肉だけを伸ばしていく

▶️ こうした順序を意識することで、前屈の中に安心感と安全性が育っていきます。


💬「正しく動く」とは、“すごい動き”ではなく“ケガをしない動き”

マミヨガでいう「正しく動く」は、
体がやわらかいとか、美しく見えるという意味ではありません。

それは、その人の体に合った動き方で、無理なく筋肉を使い、ケガを防ぐこと。

たとえば前屈なら──
・見た目の深さよりも「腰を守れているか」
・無理な方向へ引っ張っていないか
・呼吸が止まっていないか

そういった視点を持つことで、
自分の体との信頼関係が少しずつ築かれていきます。


🌱“伸びる”は、体と心の両方で感じられるもの

筋肉が伸びていくとき、「あ、ここ伸びてるな」と感じる瞬間があります。
でも、その「感じる力」自体も、ヨガで育てていけるものです。

  • 伸びている場所を自分で認識できる
  • 呼吸と一緒にゆるめることができる
  • 「今はここまででいい」と自分に言ってあげられる

これはすべて、“気づける筋肉”を育てている証なんです。

だからこそ、「伸ばすこと」と「感じること」をセットで育てていきます。


💡前屈に限らず、すべてのポーズが“自分を知る場”になる

ヨガのポーズは、筋肉を伸ばす手段であると同時に、
自分の中にある感覚と出会うための場所でもあります。

「前屈すると、今日は呼吸が入りにくい」
「いつもより足裏の感覚が弱い」
そんなふうに、日々変化する自分に気づいていくことで、
体の使い方が変わり、心の姿勢も少しずつ変わっていきます。


次の章では、このブログのまとめとして
“前屈ひとつで、自分の体と心にやさしくなれる”ことを、あらためて言葉にしてお伝えします🌿

7. まとめ|前屈ひとつで、自分の体と心にやさしくなれる

前屈が苦手、体が硬い──
そんな言葉の奥には、「ちゃんとできていないかも」という不安や、
「もっと頑張らなきゃ」という思いが隠れていることがあります。

でも、今回ご紹介したように、
前屈は“倒れること”が目的ではなく、“感じること”から始まるポーズです。

むしろ、できないと思っている今だからこそ、
そこにはたくさんの気づきと、育てていける感覚があるのです。


🌿体と心は、静かに、でも確かにつながっている

  • 足裏で台地を踏んだときの安心感
  • 膝を曲げたままでも、お腹と太ももが近づいたときの安定感
  • 呼吸を通した瞬間、首や肩の力が抜けていく感覚
  • 伸びているのに、どこか心もゆるんでいるという静かな実感

それは、どれも派手なものではないけれど、
自分の体と心をつなぎなおすような、大切なプロセスです。


💬メッセージ|50代からこそ、“感じる前屈”を

年齢を重ねていくと、若いころのように動けないことが増えてきます。
私自身、腰痛を抱えながらヨガと向き合ってきたことで、
**「体は使い方次第で、何歳からでも変われる」**ということを実感してきました。

前屈も同じです。
無理に倒れるのではなく、足・お腹・呼吸の順序で整えることで、
腰を守りながら、安全に、そして気持ちよく伸びていける体が育っていきます。

そしてそのプロセスの中で、
「今日の自分は、これでいい」と思える感覚も育っていくのです。


🤍“動ける体”は、“やさしく感じられる心”とともに

マミヨガが目指すのは、一生動けるカラダづくり
でもそれは、「がんばる体」ではありません。

  • 正しく動ける
  • 無理なく支えられる
  • 感じながら伸ばせる
  • そして、自分にやさしくなれる

そんな体と心を育てるヨガを、これからもお届けしていきたいと思っています。


🌸おわりに|今日のひと前屈が、“これから”につながっていく

「体が硬くても大丈夫」
「前屈がつらくても大丈夫」

今日、ここから始めてみれば、
“動ける体”も“やわらかい心”も、きっと育っていきます。

前屈ひとつで、自分の心と体にもっとやさしくなれる。
そんなヨガの時間を、ぜひご一緒できたらうれしいです。