✨「深呼吸できていないかも…」そんなあなたへ
最近、ふとした瞬間に「呼吸が浅い」と感じることはありませんか?
ため息が増えたり、胸がつかえるような感覚があったり──
気づかないうちに、呼吸が“浅く、速く”なってしまっている方が増えています。
特に50代は、体の変化や自律神経の乱れ、更年期の影響が重なる時期。
それと同時に、仕事や家庭で「自分のことは後回し」という時間が長く続いてきた方も多いのではないでしょうか。
このブログでは、そんな「呼吸が浅い」と感じる方に向けて、
呼吸の仕組みを見直し、“深く吸える体”を育てるためのヨガアプローチをご紹介します。
特別な準備は不要です。
今の体にそっと寄り添いながら、やさしく呼吸と向き合う時間をつくっていきましょう。
目次
1. はじめに|「最近、呼吸が浅い気がする…」それ、体からのSOSかもしれません
2. なぜ呼吸が浅くなるのか?|50代からの体と心の変化
- 姿勢、肋骨、横隔膜、ストレス、自律神経の観点から
3. 呼吸は「通り道をつくること」から始まる
- ヨガ的アプローチ:体の中にスペースを作る
- 正しさよりも、“やさしく整える”ことを大切に
4. 深い呼吸に導くヨガポーズ|胸・肋骨・肩まわりをゆるめる
- キャット&カウ
- ブジャンガーサナ(コブラ)
- マツヤーサナ(魚のポーズ)
- 補助具の活用(ブロックやボルスター)
5. おうちでできる5分ルーティン|深呼吸を取り戻す朝の習慣
- 呼吸の通り道を整える流れ
- 忙しい人のための椅子バージョンも
6. MAMIYOGAのヨガは「感じること」から始まります
- 内側に意識を向けることの大切さ
- 「正しく動く=ケガをしない、安全な動き」への想い
- マミの体験:「呼吸が戻ると、心も戻る」
7. まとめ|呼吸が深くなると、心と体がやわらかくなる
- 呼吸の深さは、自分を大切にすることにつながる
- 「息ができる=生きていること」への気づき
1.はじめに|「最近、呼吸が浅い気がする…」それ、体からのSOSかもしれません
「なんだか最近、息が浅い」
「ため息ばかり出ている気がする」
そんな風に感じたことはありませんか?
忙しい日々の中で、私たちは無意識に“がんばり続けて”いることがあります。
仕事や家族のことに気を配って、自分のことはつい後回し。
気づけば、「今日、自分はちゃんと呼吸していただろうか…?」
そんなことすら分からなくなる日もあるかもしれません。
私自身もそうでした。
朝から夜までスケジュールを詰め込み、誰かのために動き続けていた時期。
まるで自分の体の声が聞こえなくなったような感覚──
それは、ちょうど更年期の変化とも重なって、
“これまでとは違う体”に戸惑う毎日でもありました。
体が思うように動かない。疲れが抜けない。
そんな日々の中で、「あれ?呼吸が苦しい」と感じたのが、最初のサインだったのです。
だからこそ私は思います。
呼吸に気づくことは、今の自分を大切にする第一歩。
できれば、体や心が「もう限界」と声をあげる前に──
このブログが、そんな“気づき”のきっかけになればと願っています。
50代は、これまでの自分をねぎらい、これからの人生を見つめ直すタイミング。
深く吸える体は、深く生きる力にもつながっていきます。
2. なぜ呼吸が浅くなるのか?|50代からの体と心の変化
「息が吸いづらい」「胸が詰まる感じがする」
そんなふうに感じること、増えていませんか?
呼吸が浅くなるのは、年齢のせい──確かにそういった面もあります。
でもそれは、“年をとったから仕方ない”ではなく、
これまで頑張ってきた体がそっと教えてくれているサインのような気がしています。
ここでは、呼吸の変化を体と心の両面から見つめていきますね。
姿勢の崩れが呼吸を妨げることも
呼吸と姿勢は、とても深くつながっています。
猫背や巻き肩になると、胸や肋骨が内側に閉じてしまって、
肺がふくらむスペースが少なくなってしまうんです。
呼吸は、空気を肺に入れるだけではなく、
肋骨が広がったり、横隔膜が上下に動いたりと、体全体が関わっています。
だから、背中が丸まっていると、自然と呼吸も浅くなってしまうんですね。
スマホを見る時間が長くなったり、前かがみの姿勢が増えたり──
日常の何気ないクセが、気づかないうちに影響していることもあるようです。
肋骨や横隔膜まわりがかたくなると…
呼吸を支えてくれているのは、肺だけではありません。
そのまわりにある肋骨や横隔膜、肋間筋など、たくさんの筋肉が一緒に動いてくれています。
でも年齢とともに、それらの柔らかさが少しずつ失われていきます。
特に、肋骨の間にある小さな筋肉や、横隔膜の動きが小さくなってくると、
「なんだか吸いきれない」「呼吸が浅い感じがする」──そんな感覚が出てきやすくなります。
普段、意識することが少ない場所だからこそ、動きにくくなっていることに気づきにくいのかもしれません。
更年期と自律神経、そして“呼吸”
50代になると、ホルモンバランスの変化によって、心と体のリズムが変わってきます。
ちょっとしたことで不安になったり、イライラしたり、眠れなかったり…
私自身も、その波の中にいると感じた時期がありました。
そんなとき、呼吸も浅く、速くなりやすくなります。
自律神経のバランスが崩れると、身体が“緊張モード”になって、無意識に息が浅くなるからです。
もし最近、「ため息が増えたな」「うまく吸えないな」と感じていたら、
それは体と心からのメッセージかもしれません。
「自分のことは後回し」──それが、呼吸に出ていたのかも
私自身、以前は朝から夜まで、誰かのために動いてばかりでした。
仕事、家事、家族のこと… 気がつけば、一日が終わっていて、
「今日、自分がちゃんと呼吸したかどうか」も思い出せない日がありました。
周りのことを優先するのが当たり前になっていて、
自分のことを感じる余裕がなくなっていたんですね。
そういうとき、呼吸はどんどん浅くなっていきます。
自分の心や体から、遠ざかってしまっていたのかもしれません。
呼吸は、自分とつながる入り口
呼吸が浅いと気づくこと──
それは、体と心を取り戻すための、やさしい第一歩だと思っています。
がんばってきた体が、そっと教えてくれているサイン。
それに気づけたら、少しずつでも変わっていける。
ヨガは、そんな呼吸との“再会”をサポートしてくれます。
次は、ヨガ的なアプローチとして「深く吸える体をどう育てていくか」について、お話していきますね。

3. 呼吸は「通り道をつくること」から始まる
「もっと深く吸わなきゃ」
「ちゃんと呼吸しようと思ってるのに、うまくできない」
そんなふうに思ったことはありませんか?
でも、無理に深呼吸をしようとすればするほど、
逆に苦しくなったり、肩に力が入ってしまったりすることがあります。
実は、呼吸は“コントロールするもの”ではなく、
**「通り道をつくることで自然に深くなるもの」**なのだと思っています。
ヨガは“深く吸える体”を育てるための土台づくり
ヨガのレッスンではよく、「深く吸って、ゆっくり吐いて」と声をかけます。
でも本当の意味での“深い呼吸”は、ただ大きく吸おうとするのではなく、
体の中にスペースをつくっていくことで、自然と生まれていくものなんです。
たとえば、肋骨がふんわりと広がっていたり、
肩や首に力が入っていなかったり、
背骨が心地よく伸びていたりすると──
それだけで、呼吸はスーッと入ってきやすくなります。
マミヨガで大切にしているのも、まさにこの“通り道”を育てること。
体にやさしくアプローチしながら、
本来の呼吸が通る感覚を思い出していく時間を大切にしています。
柔らかさと安定があるからこそ、呼吸は深まる
ポーズをとるときに、
「もっと動けるようにならなきゃ」
「体が硬いとだめかな…」
そんなふうに感じてしまうこともあるかもしれません。
でも、呼吸を深めていくために必要なのは、
派手なポーズや柔軟性ではありません。
必要なのは、「ここまでなら安心して動ける」「この場所なら安心して呼吸できる」という、
“自分にとって心地よいスペース”を感じられることなんです。
ヨガでいう「安定した心地よさ(スティラ・スカム)」は、まさに呼吸にも通じます。
無理なく体を動かすことで、呼吸も自然と深く、安定していく。
“正しく動く”とは、ケガをしないということ
マミヨガでは、“感じること”をとても大切にしています。
でもそれは、「自由に動いていいですよ」という意味ではありません。
むしろ、安全に、ケガなく、安心して動けるようにすること。
それが“正しく動く”ということだと考えています。
体を痛めてしまったら、呼吸どころではなくなってしまいますよね。
だからこそ、動きには必ず目的があって、
その人の体に合った形で“正しい準備”をすることが必要なんです。
「柔らかくなりたい」「深く動きたい」
そんな気持ちがあっても、まずは今の体の状態を尊重する。
そこから始まることが、マミヨガの“呼吸のためのヨガ”でもあります。
動きを通して「呼吸のスペース」を育てる
たとえば、背骨をやさしく動かしたとき、
胸や肋骨がふわっと広がって、呼吸が入りやすくなった──
そんな瞬間を感じたことはありませんか?
それは、体の中の「通り道」が少し整った証拠です。
呼吸のために体を整えることは、
「がんばって深呼吸する」のではなく、
“深呼吸できる自分”をつくっていくこと。
ヨガの動きには、そのためのヒントがたくさん詰まっています。

4. 深い呼吸に導くヨガポーズ|胸・肋骨・肩まわりをゆるめる
深く吸いたい──
でもうまく吸えない。吸おうとするほど、胸の奥がつまる感じがする。
そんなとき、必要なのは「もっと頑張って吸うこと」ではなく、
体の中に空間をつくることです。
とくに、呼吸を支える胸・肋骨・肩まわりがやわらかくなると、
自然と息が通りやすくなっていきます。
ここでは、日常の中で取り入れやすく、
呼吸の“通り道”を整えてくれるヨガのポーズをご紹介します。
ポイントは、たくさん動くことではなく、ていねいに感じることです。
🧘♀️キャット&カウ(猫と牛のポーズ)|背骨の動きを呼吸に合わせる
背骨をやさしく動かしていくポーズ。
この動きが、胸椎(背中の真ん中あたり)をゆるめ、
肋骨の広がりをサポートしてくれます。
やり方:
- 四つ這いになります。手は肩の下、膝は腰の下に。
- 【吸う】ときに──
お尻の穴を天井に向けて、胸を前へ。
お腹を伸ばすように意識します。 - 【吐く】ときに──
お尻の穴を床に向けて、腰や背中を丸め、
みぞおちを背骨の方へ押し上げるようにします。
🔹ポイント:
呼吸と動きがぴったり重なるように意識してみてください。
動きの大きさより、「呼吸が通る感覚」を味わうことが大切です。
🧘♀️ブジャンガーサナ(コブラのポーズ)|胸をひらき、前へ向く
胸の中心を開くことで、肋骨の可動域を広げるポーズです。
呼吸が胸に入りやすくなり、浅くなっていた息が前方向へ伸びていきます。
やり方:
- うつ伏せになります。手は胸の横に添え、ひじを曲げておきます。
- 【吸いながら】上体を少しだけ起こします。おへそは床につけたまま。
- 肩を後ろに引き、胸を前に見せていくように。
🔹ポイント: 腰が反らないように、お腹の力をやさしく保ちましょう。
「前を向く」動きは、胸だけでなく心にもスペースをくれるような感覚があります。
呼吸が通ると、少し気持ちが明るくなるように感じられることも。
🧘♀️マツヤーサナ(魚のポーズ)|肋骨を開き、呼吸を広げる
“胸をひらく代表的なポーズ”のひとつ。
背中がかたい方や猫背気味の方にもおすすめです。
体を仰向けに開くことで、胸郭(胸を囲む骨のかたまり)が大きく開き、
「吸える場所が増える」ような感覚になります。
やり方(補助ありver):
- 仰向けになり、背中の下にブロックや丸めたバスタオルを入れます(肩甲骨のあたり)。
- 両腕を広げ、手のひらを上に。足は自然に伸ばしてもOK。
- 鼻から息を吸い、胸の奥に広がりを感じてみてください。
🔹ポイント: 首に負担がかからないよう、頭の位置は無理なく調整を。
ポーズそのものが難しいと感じる方は、
「背中にクッションを入れて胸を広げて休むだけ」でも大丈夫です。
🔸補助具を使うと、呼吸がもっとやさしくなる
ヨガのポーズに慣れていない方や、体に強ばりを感じている方は、
ブロックやボルスター(大きめのクッション)などの補助具を使ってみてください。
無理なくポーズをとることで、呼吸に集中しやすくなり、
「苦しくない」状態で胸が開いていきます。
大切なのは、がんばって形をつくることではなく、呼吸が流れている感覚を味わうこと。
補助具は、そのための“居心地のいい場所”をつくってくれます。
「うまくできた」より「呼吸しやすくなった」
ヨガのポーズには「完成形」があるように見えるかもしれませんが、
本当に大切なのは、そのポーズの中で呼吸が深くなるかどうかです。
「胸が広がって、吸いやすくなった」
「肩の力が抜けて、吐きやすくなった」
そんな感覚を自分の中に見つけられたら、
それだけでヨガの時間は、とても豊かなものになります。
次の章では、ポーズを組み合わせた“深呼吸を取り戻す5分ルーティン”をご紹介します。
朝のはじまりや、仕事の合間にもできる内容ですので、ぜひ日常の中で試してみてください🌿

5. おうちでできる5分ルーティン|深呼吸を取り戻す朝の習慣
「朝起きたとき、胸がつまっている感じがする」
「一日中なんとなく浅い呼吸のまま過ごしている気がする」
そんな日こそ、たった5分、体と呼吸を整える時間をとってみてください。
難しいポーズをしなくても、呼吸の“通り道”を整えるような小さな動きで、
その日一日の呼吸の質がぐんと変わっていきます。
ここでは、朝のスタートや、仕事の合間にもできる簡単なルーティンをご紹介します。
🌿こんな方におすすめ
- 朝、体が重だるい
- なんだか気持ちが落ち着かない
- 呼吸が浅く、疲れやすい
- 自律神経を整えたい
- 気軽にヨガを日常に取り入れてみたい
🧘♀️5分ヨガルーティン|流れとポイント
全体を通して意識したいのは、
「たくさん動く」ことではなく、「呼吸がしやすくなる」こと。
やさしく、自分の呼吸に耳をすませながら進めてみてください。
① 正座またはあぐらで座る(1分)
- 楽な姿勢で座り、目を閉じます。
- 手は膝の上。肩の力を抜いて、背骨をふわっと上に伸ばすように。
- 呼吸の“今の状態”を感じてみましょう。
▶️ この時間は、「さあ、いまから自分の時間」というスイッチのようなものです。
② キャット&カウ(猫と牛のポーズ)(1分)
- 四つ這いになり、背骨を動かします。
- 【吸う】お尻の穴を天井に向けて、胸を前へ。お腹を伸ばすように。
- 【吐く】お尻の穴を床に向け、腰や背中を丸めて、みぞおちを背骨の方へ押し上げる。
▶️ 背骨を動かすと、胸椎がゆるみ、呼吸が入りやすくなります。
③ ブジャンガーサナ(コブラのポーズ)(1分)
- うつ伏せから、上体を軽く持ち上げるポーズ。
- 肩を後ろに引いて、胸を前へ押し出すようにします。
- 吸う息が、胸の真ん中に入っていく感覚を味わって。
▶️ 無理に反らず、「胸が開く感覚」を優先してください。
④ 仰向けで胸をひらく(1分)
- 仰向けになり、背中の下にブロックやクッションを入れます。
- 両腕は左右に開き、手のひらを天井へ。
- 鼻から吸い、胸の奥にふくらみを感じながら吐く。
▶️ 胸郭が開き、自然と息が“入る感覚”に変わっていきます。
⑤ シャヴァーサナ(1分)
- 仰向けで、目を閉じて全身を脱力。
- 手のひらは上、足は少し開いてリラックスします。
- 今、体の中でどんな呼吸が起きているか、ただ感じてみてください。
▶️ 「何もしない時間」こそ、心と体が整っていく感覚に気づきやすくなります。
💡無理のない範囲で、日常の中に
5分ルーティンは、「できるときだけ」「なんとなく呼吸が浅いなと感じたとき」でも構いません。
毎日でなくても、“少しずつでも、体と向き合う時間がある”ということが大切です。
もし余裕がある日は、同じ流れを椅子に座ったままでもアレンジ可能です。
たとえば、椅子に座って背骨を丸めたり反らせたりするだけでも、胸まわりがふっと軽くなります。
🌸「たった5分」が、「私を取り戻す」時間になる
呼吸が整うと、体が落ち着いて、心にもスペースができていきます。
特別なことをしなくても、
朝の5分が「今日の私、ちょっといいかも」と思える時間になると、
その日の過ごし方が、少し変わっていくのを感じるようになります。
次の章では、マミヨガが大切にしている“感じること”と“安全な動き”についてお伝えしていきます。
呼吸と向き合うことが、自分自身と向き合う時間へとつながっていきます🌿

6. MAMIYOGAのヨガは「感じること」から始まります
「ちゃんとできてるかな」
「もっと動けたほうがいいのかな」
ヨガの時間の中で、そんなふうに思ったことはありませんか?
でも、マミヨガでは「ポーズの完成」よりも、
その中で“自分がどう感じているか”を大切にしています。
ポーズの形より「中の感覚」をていねいに
たとえば胸をひらくポーズでも、
深く吸えると感じる日もあれば、呼吸がつまるような日もあります。
それでもいいんです。
大事なのは、
「今日はちょっと呼吸が入りにくいな」
「背中がかたい感じがするな」
そんなふうに、“今の自分”をそのまま感じてあげること。
その感覚に寄り添いながら動くことで、
少しずつ、呼吸も体もやわらかくなっていきます。
「正しく動く」ということ──マミヨガの考え方
感じることを大切にする一方で、
マミヨガでは「安全に動くこと=ケガをしないこと」も、しっかりと大切にしています。
ここでいう“正しさ”は、
体が柔らかいとか、かっこよく動けるという意味ではありません。
自分の体に合った範囲で、安心して動けること。
その日の体の状態に合わせて、無理なく呼吸が通る形をつくること。
それが、マミヨガで伝えている「動きの土台」です。
ケガを防ぐためにも、軸や重心、力の入れ方には必ず理由がある。
だから、ポーズの目的や動きの意味も一緒に伝えるようにしています。
「感じること」と「守られる動き」
その両方があることで、呼吸がもっとやさしく広がっていくのです。
足の裏から、自分を支える感覚を取り戻す
マミヨガで、もう一つ大切にしていることがあります。
それは、「足の裏で台地を踏む」感覚を育てること。
ポーズをとるとき、ただ体を床に預けるのではなく──
足の裏で大地を押し、そこからエネルギーを身体へと引き込む。
この意識があるだけで、
年齢を重ねた体にも、しっかりとした安定感が生まれてきます。
ふらつきやすかったバランスも整い、
下半身からしっかりと立ち上がる感覚がわかってくるんです。
「踏むから、引き上がる」
そのシンプルだけど力強い動きが、
呼吸にも姿勢にもつながっていくのを、私はヨガの中で何度も感じてきました。
そして最近、ふと思うようになったんです。
長寿の時代、50代からこそ「足の裏で地面を感じる」ことを習慣にできたら、
きっとこれから先も、ずっと自分の足で動けるカラダを育てていける、と。
だからレッスンでも、マットの上で立つときは
「いま、足の裏はどう感じているかな?」
「床をちゃんと踏めているかな?」
そんな問いかけをしながら、少しずつ足の感覚を目覚めさせていきます。
足は、体と地面をつなぐ唯一の接点。
呼吸やバランス、姿勢のすべての“土台”になる場所です。
まずは足の裏から、今の自分をしっかりと感じてみる──
それだけでも、ヨガの時間は変わっていきます。
呼吸が戻ると、心も戻ってくる
私自身、心も体もいっぱいいっぱいになっていた頃、
まず戻ってきたのは「呼吸」でした。
ヨガの時間の中で、ふと
「あ、今、呼吸が入った」
そんな瞬間があったんです。
そのとき、身体の緊張が少しほどけて、
気持ちにもふわっと余白が生まれて──
そのひと呼吸が、
“今の自分”ともう一度つながる、やさしい合図になった気がします。
だからこそ、今からでも遅くない
体の変化に戸惑う50代。
思うように動けなくなっていく体。
呼吸が浅くなっていることに、ようやく気づいた今。
でも、だからこそ今なんです。
これまで自分を後回しにしてきた分、
これからは、自分の体と心にやさしく寄り添ってあげてほしい。
そんな願いを込めて、マミヨガでは「一生動けるカラダづくり」をお届けしています。
次の章では、ここまでの内容をふり返りながら、
呼吸が深くなることで生まれる心と体の変化について、まとめていきますね🌿
7. まとめ|呼吸が深くなると、心と体がやわらかくなる
これまでご紹介してきたように、
呼吸が浅くなる背景には、姿勢・筋肉・自律神経の変化、
そして「自分を後回しにする暮らし」の積み重ねが関わっています。
でも、呼吸はいつからでも、取り戻すことができるんです。
特別な道具も、高度なポーズも必要ありません。
必要なのは、「いま、呼吸できているかな?」と気づく時間。
そして、その呼吸が通る“通り道”を、自分の体の中にていねいに整えていくこと。
呼吸が変わると、世界の見え方が変わってくる
呼吸が深くなると、
体の余計な力が抜けて、自然と姿勢も整っていきます。
頭の中のざわざわも、ふっと静かになる。
「大丈夫、今ここにいる」
そんな安心感が、体の奥からにじみ出てくるような感覚。
それはまるで、自分の中に“余白”が生まれてくるような、静かなよろこびです。
一生動けるカラダは、“息ができる体”でもある
マミヨガが大切にしているのは、
「一生動けるカラダを育てること」。
その第一歩として欠かせないのが、
自分の足で台地を踏み、呼吸が通る体の軸を整えていくことだと感じています。
50代は、人生のちょうど折り返し地点。
これまでがんばってきた体と心に、
これからはもっとやさしく、正直に、向き合っていけたら──
その先の人生は、きっともっと軽やかに、しなやかに広がっていくはずです。
今できる、小さな“呼吸”から始めてみませんか?
「最近、呼吸が浅いかも」
そう感じたときが、見直すチャンス。
- 朝、5分だけ呼吸に意識を向ける時間をつくる
- 肩の力を抜いて、背骨をゆるめてみる
- 足裏でマットをしっかり踏みしめて、今の自分を感じてみる
そんな小さな積み重ねが、
「深く吸える体」そして「安心して動ける体」へとつながっていきます。
最後に──深く吸える体は、深く生きる力になる
呼吸が変われば、人生のテンポも変わっていきます。
がんばりすぎず、でも止まらずに。
自分のペースで、自分の足で、一歩ずつ。
長い人生のなかで、50代はまだ途中。
でも、ここからの時間はきっと、
これまで以上に「自分らしく」過ごしていける時間です。
深く吸える体は、深く生きる力になる。
このブログが、そんな気づきのきっかけとなり、
あなたが今日から、呼吸とともに“本当の自分”とつながっていくことを、心から願っています🌿